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暗号資産のポートフォリオは放置すべき?毎日チェックすべきではない理由とは

暗号資産(仮想通貨)の価格は、日々大きく変動しています。特にX(旧Twitter)では、「ビットコインが暴騰した」「ソラナへの投資は今がチャンス」といった投稿が、ほぼ毎時間のように流れてきます。

また、このような市場の盛り上がりに乗じて、急成長が期待される新興プロジェクトも次々に登場。関連リンクにあるように、短期間で価格が急騰する可能性の高いミームコインやAIトークンが上場を控えていることから、「今のうちにこの銘柄を購入しておくべきか」と日々検討している投資家は多いでしょう。

一方で、「このチャートパターンでは近いうちに暴落の可能性がある」「地政学的リスクにより急落が起こるかもしれない」といったネガティブな情報も同様に目に入ってくるはずです。

このように、暗号資産は値動きが激しいため、つい毎日のようにポートフォリオを確認してしまう投資家も少なくありません。しかし、ポートフォリオをあえて眺めることなく、冷静な運用を行う方が、返って利益となるケースが多く見受けられます。

そこで本記事では、暗号資産のポートフォリオを毎日チェックすべきではない理由について、解説します。

メンタル面への悪影響による投資判断のブレ

2025年1月18日、米国のトランプ大統領就任に合わせて、ミームコイン「TRUMP」が誕生。1月19日には約75ドルもの値をつけましたが、その後に50%を超える下落を記録しました。

このように、短期間で急落することが珍しくないのが暗号資産の特徴の1つです。そのため、こうした値動きを毎日追い続けると、投資家は必要以上に感情を揺さぶられることになるかもしれません。

すると、「下がっているから今すぐ売却しなければ」「みんな買っているから、自分も今すぐ買い増ししなくては」といった短絡的な判断が増えることになります。しかし、投資は本来、中長期的な視点で判断すべきもの。したがって、あえてポートフォリオを放置しておくという判断が、功を奏する可能性も往々にしてあるのです。

税制改正を見据えた“ガチホ”戦略

日本人投資家の間では、暗号資産を長期保有することを“ガチホ”と呼びます。これが支持されている背景には、価格変動に左右されずに保有を続けることで、大きな上昇局面を逃さずに済むという過去の実績があるためです。

そして現在、ガチホの戦略は、投資家たちにとって追い風となりつつあります。これは、日本における暗号資産の税制が、今後変更される可能性が高まっていることが理由です。

現時点では、暗号資産による利益は雑所得として扱われ、最大で55%の総合課税が課されています。しかし2024年以降、申告分離課税への移行を求める動きが活発に。これが実現すれば、暗号資産に対する課税は約20%となるのです。実際に、国民民主党や業界団体の提言によって税制改正が現実味を帯びてきており、早ければ2026年度にも制度が変更される可能性があります。

こうした状況を踏まえると、いま焦って利益確定するよりも、制度変更後の有利な税率で売却できるタイミングを待つ方が合理的な判断といえます。したがって、ガチホによって、その間はポートフォリオから距離を置くことは、理にかなった選択といえるでしょう。

可処分時間の有効活用

暗号資産投資家の多くが、資産運用はあくまで生活の一部であって、それ自体が職業ではないことが一般的です。したがって、投資に使える時間は限られており、その時間をいかに有効に使うかが、生活の質やメンタルの安定、さらには投資成果にも影響を及ぼします。

そして、毎日のようにポートフォリオを確認することは、一見すると“几帳面”で“ちゃんとした”運用のようにも見えます。しかし実際には、有効な判断材料を得ていない時間になっている場合がほとんどです。

もし、そうした確認の時間を減らし、可処分時間が増えれば、その分の時間を勉強や仕事、家族との時間に振り分けることができるはず。結果として、人生全体の価値を高めることにもつながるでしょう。

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